帽状腱膜下脂肪腫の2例—部位的な特異性について (臨床皮膚科 47巻3号) | 医書.Jp

Tue, 30 Jul 2024 07:25:49 +0000
抄録 症例は12歳男児.友人とふざけていて左側の髪を引っ張られ,その後に左側頭部に血腫が出現したとのことで救急外来を受診したが,経過観察となった.しかし受傷4日には皮下血腫は増大し,頭痛に吐気が加わり当科受診となった.CTにて帽状腱膜下血腫と診断し,血腫の吸引と弾性包帯での圧迫を行ったが,受傷5日に再増大し,強い頭痛のために入院となった.再度穿刺を行い,血腫の吸引,弾性包帯による圧迫,止血剤の投与にて保存的加療を行った.しかし受傷7日のCTにて血腫の再増大を認め,前頭部への血腫の増大による眼球圧迫のリスクがあると考え,緊急手術となった.帽状腱膜を切開すると血腫塊と粘性の低い暗赤色の液状血腫が認められた.血腫腔に閉鎖式陰圧ドレナージシステムを留置し,さらに弾性包帯にて圧迫した.術後には頭痛は改善し,血腫は徐々に消褪し,受傷18日に自宅退院となった.帽状腱膜下血腫は通常は保存的に加療される.しかし本症例では慎重な観察が必要であり,帽状腱膜下血腫が増大傾向を認める場合には,閉鎖式陰圧ドレナージシステムによる吸引が考慮されるべきである.本疾患の治療法について文献的な考察を加える.

帽状腱膜下血腫 新生児の予後

僧帽腱膜下血腫と頭血腫の鑑別は国家試験でも頻出で有名だと思います。 骨縫合を超えるものは僧帽腱膜下血腫、超えないものは頭血腫で、特に僧帽腱膜下血腫は危険とくらいしか覚えていないかもしれません。 僧帽腱膜下血腫の図を検索してみると、そこまで危険な感じはしませんが、 僧帽腱膜下血腫は本当に危険なのです。 例えば直径5cmの血腫を考えて見てみましょう。 血腫を図のように半径2. 5cmの半球として考えると、 体積は、約33mLとなります。 ちなみに 新生児の循環血液量は体重の10%くらい ですので、 体重3000gの乳児の循環血液量は300mL程度 となります。 つまりたったの5cmの血腫でも全血液の1/10もの出血がおこっているのです。 成人男性で例えるなら、成人男性の循環血液量は5L程度ですので、 その1/10である 500mL程度の出血 が起こっていることになります。 ほんの直径5cmくらいの血腫でもかなりの出血となります。 ちなみに頭血腫は骨膜を超えないんでしたよね。 児頭の直径は10cmで、頭蓋骨は融合していないので 頭血腫は大きくてもせいぜい直径5cmくらいで、命に関わる出血に繋がることは少ないです。 それでは直径10cmの血腫を考えて見ましょう。 相当量の血腫となるのが容易に想像できるのではないでしょうか?計算するとおおよそ260mLです。 これは成人男性でいうと4L以上の出血となります。 僧帽腱膜下血腫は骨融合を超えるので、児頭の直径の大きさまで血腫が広がる恐れがあります。 胎児は体に対して頭が大きいのでどうしても頭の出血は大量出血につながってしまいます。 僧帽腱膜下血腫って本当に怖くないですか?

子どもが頭を打ったとき、たんこぶや傷ができることがあります。たんこぶは基本的には自然に吸収されて消失しますが、なかには注意が必要なものもあります。子どもが頭を打ったときに生じた傷の治療について、自治医科大学附属さいたま医療センター救命救急センターの天笠俊介先生にお話しいただきます。 頭を打ってたんこぶができた場合―たんこぶって何?どのように治っていく? 帽状腱膜下血腫にDICが合併する理由|医学的見地から. たんこぶは傷の深さ(内出血が起こっている場所)によって、大きく下記の3種類に分類されます。 ●皮下血腫(ひかけっしゅ) 一般的にいわれる「たんこぶ」は皮下血腫と呼ばれ、皮下組織内に血液が固まっている状態を指します。皮膚が赤く点状に変色して触わると硬く、およそ1~2週間で自然に吸収されます。 ●帽状腱膜下血腫(ぼうじょうけんまくかけっしゅ) 稀ですが、上記よりも柔らかいたんこぶができることがあります。このタイプのたんこぶは、帽状腱膜下血腫と呼ばれます。 帽状腱膜下血腫とは腱膜と骨膜の間に血液が溜まった状態で、血液は凝固せず膜間に貯留しており、皮下血腫に比べて広範囲が膨れます。 皮下血腫よりも治るまでに時間がかかりますが、帽状腱膜下血腫も自然に吸収され消失することが多いです。ただしあまりにも大きかったり、急激に大きくなったり、子どもが幼い場合は病院を受診することをお勧めします。 ●骨膜下血腫(こつまくかけっしゅ) 骨膜と頭蓋骨の間に血液がたまった状態です。骨膜下血腫もやわらかいたんこぶで、治るまでに時間がかかります。 ぶよぶよとやわらかいたんこぶができた場合は帽状腱膜下血腫や骨膜下血腫の可能性があります。これらは硬いたんこぶよりも危険性が高いため、大きくてやわらかいたんこぶができている場合は病院を受診しましょう。 たんこぶが大きな場合は? 非常に大きなたんこぶができた、またはたんこぶがどんどん大きくなってくるなどの場合は医療機関の受診を検討してください。特に2歳未満の子どもでは、大きなたんこぶ(3cm以上)は頭の中の出血リスクの一つであるという研究もあります。 たんこぶを早く治すには―「冷やす」ことは効果的? 受傷早期では、患部は冷やしたほうが痛みも小さくなり、また大きくなりづらいので、たんこぶを冷やすことには効果があります。 たんこぶや傷ができたとき、砂糖を塗ることは効果がある? たんこぶに砂糖が効くという情報があるようですが、医学的には証明されていません。 頭にできた傷への処置―縫うこともある?