補中益気湯(ほちゅうえっきとう) | 漢方薬カワシマ|大崎、仙台、栗原、宮城の漢方相談

Tue, 30 Jul 2024 11:38:27 +0000

補中益気湯の効果は疲れをとることではありません この間、ある病院のサイトを見ていたら、そこの院長が 『補中益気湯は疲れが取れる漢方薬なので僕も毎日、飲んで疲れ知らずです!」みたいな脳筋全開なページを見かけました。 病院の保険適用の漢方薬は、人それぞれの体質なんか 完全無視 で、マニュアルを見て選んでいるだけなので、こんなノリもしょうがないかとは思いますが、さすがに補中益気湯をサプリメント扱いとはひどすぎるので、漢方本来の補中益気湯の効果や副作用、補中益気湯はどんな人に合うのかを紹介したいと思います。 ちなみに男性不妊症で補中益気湯をマニュアル処方する病院が多いですが、もちろん!補中益気湯は 男性不妊症の薬ではありません 。 保険適用の補中益気湯のおかしな効能効果 ツムラやクラシエなどの保険適用のそれぞれの漢方薬の項の説明を読んでいるとよく、下記のようなことが書かれています。 補中益気湯:添付文書より引用 【効能効果】 消化機能が衰え、四肢倦怠著しい虚弱体質者の次の諸症:夏やせ、病後の体力増強、結核症、食欲不振、胃下垂、感冒、痔、脱肛、子宮下垂、陰萎、半身不随、多汗症など この効能効果を医者は完全に勘違いしているようなのですが、この説明、とんでもないウソというか、よく読んでみると 日本語すらおかしい のです。 「夏やせ」っていう効能効果って何? 夏やせを補中益気湯がどうするのか?それが効能効果のはずです。 「胃下垂」っていう効能効果って意味がわかりませんよね。 治すなら、胃下垂を『どのようにして』 治すのか?が効能効果のはずです。 例えば、結核症を治す場合、 結核菌を殺す効能効果のある薬 を使うわけです。 半身不随を治す効能効果って何?って話ですよね。 事故でも半身不随になったり、それこそ、人それぞれ原因が違うと思うのです、どんな半身不随でも治すって魔法の薬ですか! これは単に病名と症状がズラズラと並んでいるだけですが、なぜか、「病後の体力増強」だけが効能効果っぽくなっているところが、より日本語が破綻していることがわかります。 ちなみに、効能効果の欄に症状が書かれているからといって、 この症状を治すという意味ではありません 。 ここで書かれている病気や状態をヒントに、体質を分析して、 補中益気湯が合うかどうか を考えていくのです。 どこかの病院サイトの脳筋先生みたいにサプリ代わりに飲むものじゃないですよ。 漢方薬の本来の効果と法律上の効果 漢方薬は、 東洋医学の薬 なので、本来は、西洋医学とは、何の関係もありません。 しかし、漢方薬を保険適用にするにあたって、 法律上 、おかしな効能効果の説明になってしまったのです。 では、本来の東洋医学の薬としての補中益気湯の正しい効能効果とは何でしょうか?

  1. ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

ツムラ補中益気湯エキス顆粒(医療用)の基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典

漢方・中医学では胃下垂、脱肛、痔、子宮下垂などの原因の一部を、「中気下陥(お腹の気が下に下がった状態)」と捉えることがあります。これは「気が働く方向性」というものも重視するため。 例えば、胃。飲食物を一時ため込み腸へ送りますが、この場合、胃の「気」は下へ向かっているものと考えます。この気の流れが反対方向の上に向いてしまうと嘔吐などの症状が現れます。また、重力がありますので、各臓器は常に下へ引っ張られている状態です。これを適正な位置に留めておくため筋肉やエネルギー(気)が必要になってきます。消化器系の働きが落ちると、栄養が不足してしまうので、筋肉も痩せてきたり、エネルギー(気)も十分作り出せません。 補中益気湯はエネルギーを補うニンジン(人参)やオウギ(黄耆)、落ちてしまった気を上へ持ち上げる(昇提作用)を持つサイコ(柴胡)やショウマ(升麻)が含まれるため、胃下垂、脱肛、痔、子宮下垂に効果が期待されます。 また、落ちてしまった気を上へ持ち上げる(昇提作用)の応用で、切迫流早産の流産予防などとして有効だという文献も見られます。(とはいえ、妊婦さんは慎重に服用するべきですので、専門家にご相談ください。) なぜ多汗症に効くの?

一般名 製薬会社 薬価・規格 23.